田んぼ準備(4月〜5月)
※写真は師匠の田んぼ。下記の内容と異なります(笑)
今後のため、代掻き前までの準備を記録します。
今年はコロナウィルスの影響で、主メンバーの仕事がほとんど休業状態に。
自分自身も行事ごとが中止になり、準備に多くの時間がさけました。
活動の本質を見つめ直すいい機会をいただき、全行程を入念に確認していきます。
【4月6日(月)-4月10日(金)】
●田おこし1回目(1-11番)
point:とにかく「荒く」耕すこと
菜の花や雑草は、分解に時間を要します。(約2ヶ月)
※江田集落は、田おこしから水入れまで1ヶ月しかないため、未分解(腐敗)の状況を作りやすい。なので、刈り取った草は焼いて灰にするか、避けて鋤きこまないようにします。
仮にそのまま鋤き込み水を入れてしまうと…田んぼの還元状態で土中にガス(ワキ)が発生し根が痛み発育に支障をきたします。また、還元状態を好むコナギが多く発生し、無農薬で管理する上で環境が悪化してしまう可能性が高くなります。
無農薬で管理するためにも、土の構造や雑草の特性は重要。
【4月11日(土)】
●水路補修(メイン)&川沿い水路清掃
point:水路の隙間から水漏れを防ぐ
水路の目地(隙間の補修)を重点的に行う。隙間から滲み出る水滴が、田んぼに侵食し腐敗した土を生んでしまう。冬期湛水ができればいいのですが、江田集落は菜の花があるため、できるだけ土に水を晒さないよう徹底する。
【4月13日(月)-4月26日(日)】
●波板張替え(担当:兼村・千寿美)
point:畔をしっかり作ること。畔半作
→何層にも重なる古い波板。基盤となる土の層にモグラやカニの穴があるかどうかを確認できないため、今年度より全圃場を対象とし張替えを行う。次年度まで2回に分け実施予定。
【4月26日(日)】
●籾まき
point:苗床の土は、東宮山付近の赤土を使用する。
今年度は土が足りなかったので、次年度は多めに。
→僕らの管理する圃場は1反5畝。
うるち米(22枚)、もち米(2枚)、古代米(1枚)
来年は、うるち米(30枚)、もち米(2枚)、古代米(3枚)の予定。
【4月27日(月)-4月30日(木)】
●田おこし2回目(1-11番)
point:「畝立て耕運」を試験的に実施。
トラクターで平らに耕運すると、雨で地面が固まり土に酸素が供給できにくくなる。
畝を立て、凹凸状に耕運することで地中に酸素を供給でき、微生物の活性に役立つ(らしい)
【5月2日(土)】
●ご祈祷(雲早神社参拝)
●田おこし1回目(12番)
●波板剥がし(12番)
→江田集落の春祭りは降雨守護を祈願し、雲早山の山頂にある「雲早神社」へ参拝に伺います。高齢化が進む集落では、山頂まで行ける方が少なくなり近年は私たちが代表し登山します。水の神様にお祈りすると、いよいよ田んぼの水路を開門します。
→今年から新規(試験的)に5畝の田んぼを借りました。
お米作りを一から学んでくれている仲間とともに、畔作りから耕運まで。
【5月5日(火)】
●波板張替え(12番)
●田おこし1.5回
僕らは、専業でお米を作っておらず兼業で田畑の管理や棚田の再生に努めています。
なので週末ファーマーとして、時間も労力も人一倍かかってしまう中、それに変えがたい「学び」をこの集落から得ています。
このお金に変えがたい学びを今年は3名の新しい仲間と共有できそうです。
お米を育てるだけなら、そう難しくないと思います。
でも、それだけで終わらないのが集落で培う農業。
周りとの兼ね合いも含めた、農本来の在り方をみんなで学び合えたら嬉しいな。
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さて、今年は、畔波の修復に多くの時間を掛けました。
田んぼは水を入れる準備をするのではなく、水を貯める準備が必要です。
そして無農薬で栽培する手前、準備期間に雑草を生やさない工夫ができるかが重要だと思います。この後代掻きを経て、いよいよ田植えがやってまいります。
次は代掻きの報告を。
(余談)
農作業の合間に交わされる「雑談」って学び(再発見)が多いです。
特に気になった2つの話題。
▪️「食べるだけなら、広い区画管理した方が管理が楽ですよね」。
まさにその通り。11枚の田んぼを一つ一つ整備する労力は結構大変。
(今の僕らの生活スタイル/人数では、枚数に限界を感じる)
でも、11枚の棚田を管理している(再生)させていることに意義があるよねって話が上がり、本当にその通りだと感じました。
最近、お米を育てることに満足?していたように思えていたので、いい気づきです。
田んぼ(棚田)という食文化・資源を守り、学びに変えていくためにも自分たちが実践している時間は大切だと改めて気づいた瞬間でした。
▪️次世代に残したいもの
畔を再整備していると、古い波板が何層にも重なってゴミとなっています。
いずれ、この”ゴミ”は誰かが片付けなくてはいけません。
最近、農業を通じて思うのは、±0の状態で田畑を管理し続けれるよう意識することが大切だなと気づかされます。要は、次の世代に負担を強いる管理は行わないってことです。
一見プラス要因な助成金でも、目先の”楽しさ”に溺れ、後世にまで意識が傾かない取り組みは否だと思います。
僕らもまだできてないことが多い中で、この意思を共通理念し田畑の管理に努めたいです。
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